ウクライナは古くから侵略され続け、特にロシア革命以降ソ連とドイツから脅かされ続けてきました。その後の第2次世界大戦下では最も激しい戦闘地域のひとつでした。置かれた立場も非常に厳しく、やはりソ連やナチスに侵略され、大戦が終わってもソ連に侵略されたのです。この歌の基になったのは、ウクライナ人がここに存在しているよと、希望の声を届けてくれるウクライナに伝わる民謡です。この映画は激動する時代の流れの中で懸命に生きる家族を描いています。ウクライナ人としての尊厳を守り続けた両親の愛に育まれた子どもたちの無垢で美しい歌声は、我々の心の奥底に染み渡ります。未来を生きる子どもたちの平穏な日々を奪う権利は誰にもないのです。
セルギー・コルスンスキー
(駐日ウクライナ特命全権大使)
弱者は無力、と痛感せざるを得ない。 それはニュースをみて心を痛めても何もできない(しない)自分に対しても。 自然界は弱肉強食で生きるために命を奪うが、人間は対話ができるのに戦争を選んだこの世で1番愚かで欲深く汚い生き物であり、少数の身勝手に、大多数は命を失う。差別や偏見、恐怖から生まれる負の連鎖の中、それでも一筋の希望を捨てずに必死で生きようとする家族たちの絆の物語。
最上もが(タレント)
ある時はポーランドに攻め込まれ、またある時はドイツに踏みにじられ、さらにある時はソ連・ロシアに捻り潰されてきたウクライナ。それでも希望を失うことなく耐え続けるウクライナ人。その姿を如実に描いた秀作。
小野元裕(日本ウクライナ文化交流協会会長)
「ウクライナの民謡、そんなものがあると思うか」。そう言い放つソ連の将校にプーチンを重ね、軍事侵攻をも生き抜く3人の娘の姿にウクライナの人々を重ねてしまう。民謡は歌い継がれる。この映画は決して過去ではない。
松原耕二(BS-TBS「報道1930」キャスター編集長)
合唱団と訪れたニューヨークで在米ウクライナ人合唱団の演奏を聴いた。遠く離れた故郷に思いを届ける力強い歌声だった。この映画を観て、ウクライナの苦難の歴史を知り、歌声の理由が分かった気がした。
縄 裕次郎(合唱指揮者)
現代のウクライナ侵攻へと、本作はダイレクトにつながっている。悲痛な物語の数々が、今なおもあの地では繰り返されているのだ。そして、人々はそれでも必死で生き延びようとしているのだ。
佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
美しいイヴァノ=フランキウシクの町を舞台に、占領者に翻弄される少女達、人種に関係なく彼女らを暖かく見守る親たちの姿、美しい歌を歌うことすら許さない全体主義の恐ろしさが描かれ、今の時代に見られるべき映画。
岡部芳彦(神戸学院大学教授・ウクライナ研究会会長)
シチェドリク(ウクライナ名)は翌年に家族が豊かな年を過ごせることを願う歌で、私たちウクライナ人にとって心の歌です。現在厳しい占領下の中でも子供や自国文化を守り抜くその強く優しい家族の姿を連想させ、涙溢れる一作です。
片岡ソフィヤ(日本ウクライナ友好協会KRAIANY 理事)
さいこうの えいがを みました🤗 「キャロル・オブ・ザ・ベル」です せんそうちゅうの きぼう、ゆうき、あい❤️ ウクライナのいまに にています ロシアはウクライナにとてもひどいことしました😢 うたやコスチューム このえいがのすべてがすきです ウクライナのれきし まなべます ぜひみてください🥰
エレナちゃん(グラフィックデザイナー)
文化の違いに対する偏見がいかに争いの根源になるかを具体的に描き、国籍の違う3家族の見せ方に感動しました。この映画のようにさまざまな違いを乗り越え、互いの幸せを願うところから平和を願う第一歩を始めたい。
ズラータ・イヴァシコワ
(『ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記』(世界文化社 刊))
この映画は「戦争は永遠ではないが、音楽は永遠である。」ということを確認させてくれました。音楽は人をいやし、希望を与える。また自分たちの文化芸術を守ることも重要だ。とてもいい映画で世界中の人々に見て欲しい。
オクサーナ・ステパニュック(ソプラノ歌手)
歌は生きる力、希望の灯です。シチェドリクは人々の幸せを願う歌です。今、人々が苦しんでいるウクライナと重なり、私も沢山泣きましたが、音楽は誰にも奪う事のできない大きな財産です。
ナターシャ・グジー(歌手・バンドゥーラ奏者)
超大国に挟まれた所で、3つの国にルーツを持つ3つの家族が1つになり、理不尽な迫害に耐えながら、お互いに助け合って生きてゆく物語。戦争の悲惨と同時に、民謡に込められた、どんな弾圧にも負けない人の心、酸鼻を極めた時代でも絶望を乗り越える力を与える民族意識の重要性を教える名作
ナザレンコ・アンドリー(政治評論家)
人々に幸せを願うウクライナの古き歌は、狂気の戦下、個人の尊厳を護る希望の灯となり、民族を超え敵をも赦す、全き家族愛を育んだ。度重なる残虐な迫害を以てしても、脈々と継がれるウクライナの尊き証は消えない。
澤田智恵
(ヴァイオリニスト ・日本ウクライナ芸術協会代表)
※敬称略/順不同